EOSで動画撮影する時のレンズの選び方 (其のニ)

前回の記事でちょっと言葉足らずだったので、もう少しレンズについて書くね

DSLRで動画を撮ろうと思うと、レンズの選択はかなり頭を悩ますところ

多くのビデオカメラの場合は35mm換算だと28mm~400mmくらいのズームレンズが付いているわけだから、どんなアングルでも大体それで撮れてしまってたよね

DSLRでも28mm ~ 300mmなんていう高倍率レンズが出ているからそれを使えば?って思うかもしれないけど個人的にはお勧めできない

まず、高倍率レンズの場合、絞りの開放値がかなり暗いよね

大抵の場合、広角側で3.5望遠側にいたっては6.5とかになってしまう

前にも話したとおり、開放値と被写界深度は密接な関係にあって、それが暗いとそれだけボケづらくなって、折角のDSLRの魅力が半減してしまうんだ

おまけに、この手のレンズは大抵の場合、最大望遠の開放ではかなり切れが悪くなってしまうんだ

だから、ズームレンズでも明るいものをと勧めたのだけど

今度はズームの幅が狭くなってしまうんだね

ここでは映画の撮影の場合、そして飽くまで僕の経験と好みで話をさせてもらうけど

ストーリー性のある通常のドラマの場合理想としては7D、60DのようなASP-Cの場合

20mm 30mm 50mm 85mm(または100mm)があれば大抵は事が足りてしまう

5DMarkIIなら、28mm 50mm 85mm 150mmといったところになると思う

つまりf2.8等の明るめのズームレンズの場合広角側か、望遠側のどちらかが足らなくなってしまうんだね

5Dの場合、F2.8 の24mm~70mm、70mm~200mmを買えば、全てをカバーするけど、下手すると、単焦点を全部揃えるより高くなってしまう

7D、60Dの場合標準ズームは17~50mmだから、50mmから70mmの間が抜けてしまうけど、単焦点の例を見れば判るとおり、この隙間は映画撮影の場合は差ほど大きな問題では無いよ

悩むよね本当に

単焦点は理想とは言うものの、、撮影に入る前にしっかりとプランを立てて、更にレンズの特性を良く理解していないと、レンズ交換に時間を取ったりしてこれから映画を始める人にとっては、ハードかもしれないね

本気で映画を勉強したい人にとっては、試行錯誤しながら使い分けるのは決して悪いことではないけど、そのために撮影が遅々として進まないのは本末転倒になってしまうね

前回書いた記事と矛盾してしまうかもしれないけど、本当にお金が無くて、何とか安く1本で済ませたい場合、7D、60Dなら、シグマがF2.8~4 17~70mmというレンズを出していて、値段も全域2.8のものよりかなりリーズナブル

キャノンの廉価版と違ってインナーフォーカスなので、フォーカスと同時に先端が回ったり前後することもない

おまけに最近のインナーフォーカスレンズにしては珍しく、フォーカスリングが無限回転しないので、フォーカス送りのマーキングがずれたりすることも無いんだ

この値段のものとしては手ぶれ補正や、マクロまでついていて、コストパフォーマンスはかなり高いと思うよ

残念なのは、30mm付近ですでにf4になってしまうこと、でも70mm付近だとf4あればバストショットからアップまで結構ボケるのでうまく使えば、そこそこフィルムチックな映像を撮る事が出来るよ

それでもやはり2.8以上にこだわるなら、ドラマでは使用頻度が高い望遠側、つまり7D、60Dなら、24mm~70mmをズームにして、広角用に20mmを1本足せば将来的に5Dを買った場合、どちらも使えるというメリットがあるね

ストーリー中心のドラマの場合広角を使う頻度は、望遠側に比べて多くは無いかもしれないけど、全体を見せる画や、立体感を見せたい時に間違いなく必要になってくると思うよ

逆に17mm~50mmのズームにして85mmを1本追加するという手もあるよね

50mmだと、アップのときにワンショットなら何とかなるけど、机を挟んで会話している二人の顔なめ等の場合は難しくなってきて、もう一寄りどうしても欲しくなってしまうんだ

85mmは高すぎると思われがちだけど、韓国製のSamyangの85mmは何と3万円を切る値段

これは、AF更にはAEにも対応していない完全マニュアルのレンズなためで、どちらもマニュアルしか使わない動画では、むしろメリットも多くて、フォーカスリングの調整幅はものすごく広くて、フォローフォーカスをつけなくても充分にフォーカスが送れるほどだよ

絞りの調整はボディではなく、レンズなので、その点は注意が必要だね

更に頭を悩ませる結果になってしまったらごめんね

僕の場合、60Dでも必要に応じて5D MarkII並みの浅い被写界深度を出すために、30,50,85mmはf1.4の単焦点で、広角側は、被写界深度を浅くするよりパンフォーカスにする方が需要が多いと見て、開放値にはそれほどこだわらず、f3.5の10mm~20mmを持っているこの超広角は、ドラマ用というよりは、自然ドキュメンタリー用だね

70mm~300mmのF4~5.6というレンズは安かったので1本持っているけど、パフォーマンスには満足して無くて、F2.8の70mm~200mmを結局購入することにした

これに、風景などが気軽に撮れるようにと思って、前述の17mm~70mmを買ったのだけど、思いの外パフォーマンスは高くて、これ1本でも映画の撮影は可能だなって思ってるよ

結論が出せなくて申し訳ないけど、飽くまで参考にしてもらって自分の好みに合った方法を考えてね

次回はNDフィルターについての話をするね

ク~ル

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