オープニングタイトル等でよく使う、映像がフリーズするエフェクト
フリーズ画面を作るだけなら至極簡単
タイムラインに配置したクリップの、フリーズしたい位置に再生ヘッドを合わしたら、ショートカットキーの「shift+N」を押すと、ビューアに静止画が作られるから、そのままフリーズの尺だけ、イン点アウト点を打って、「F9」で挿入すれば動いている画が数秒フリーズして、再び動き出すクリップが作れるよ
一つ注意点はインターレースの動画を扱っている場合、フリーズの画面にインターレース特有のギザギザノイズが出るんだ
これは、「エフェクト」メニューの「ビデオフィルター」から「ビデオ」>「インターレース除去」を適用する事で修正されるよ
このフリーズのクリップは後で使う可能性もあるので、ビューアからブラウザにドラッグ&ドロップしてキープしておこう
このフリーズ画面にもフィルタをかけたり、ムービングパスを付けたりさらなる効果を追加する事が可能だよ
サーフィン大会のオープニング風なのをサンプルで作ってみたよ
使ったフィルタは「イメージコントロール」の「セピア」で、サーファー別に色を変えただけ
名前も「アウトラインテキスト」の線をぼかして、位置を調整しただけだよ
あまり凝ったものよりも、このぐらいの方がシンプルで効果的だと僕は思うよ
だけどもう少し派手な効果を狙いたい場合、例えば、人物だけをくり抜いて別の背景に重ねたりしたい場合は、FCPだけでは難しいよね
そんな場合は、フリーズ画面を静止画として保存して、フォトショップ等で、マスクを付ける作業が必要になってくるんだ
まず、静止画の保存の仕方はタイムライン上の、フリーズしたい場所に再生ヘッドを移動して、後々の整合のためにクリップ自体にマークを打っておこう
一旦ここで、上記の要領でフリーズフレームを作成して、ノイズが無いかを確認
その後、「ファイル」メニューから「書き出し」>「Quick Time 変換を使う」を選択
保存画面の「形式」から「静止画」を選択して、オプションで任意のファイル形式を選ぼう
ファイル名を付けて、希望のフォルダを選択して保存しよう
このファイルをフォトレタッチソフトで開いて、切り取りたい部分をペンツールで丁寧にくり抜いて選択、コピー&ペーストで、背景にくり抜いた部分のレイヤーが乗っかっている、見た目には変わらない静止画が出来ているよ
これをFCPで開くと、レイヤーがトラックに分かれたシーケンスとして読み込まれるんだ
この時、DVの映像を編集している場合、画が横長になっていたりする事があるんだ
静止画のピクセルは正方形だけど、DVは、4:3も16:9もそれぞれ違う方形になっているんだね
単純に一枚だけの画像を読み込む場合は問題ないのだけど、レイヤーをシーケンスとして読み込む場合は、このシーケンスの設定を、正方形(スクエア)にして、アナモフィックはオフにする必要があるんだよ
シーケンス上で元の背景と、合成用の背景を15フレームくらいでディゾルブをかけよう
そうすると、くり抜いた画だけが残って合成されるんだ
ムービングパスは、必ずディゾルブが完全に終わったところにキーフレームを打って、スタートするように
そうしないと、幽体離脱みたいな映像になっちゃうから注意
テキストも画に合わせてムービングパスを設定しよう
これで一つの合成シーケンスの出来上がり
だけど、これだけじゃ動いているクリップから静止画を抜いた意味が無いよね
次の章で説明しようと思っていたけど、ここで簡単にシーケンスについて説明するね
このシーケンスは、他のシーケンスに対して一つのクリップとして扱う事が可能なんだ
これをネストって言うんだけど、シーケンスはリンクしたままなので、元のシーケンスを変更すれば、ネストしたシーケンスにもちゃんと反映されるよ
話を元に戻すと、合成のシーケンスを静止画を作ったシーケンスの、まさに静止させたフレームにくっつけるんだ
後は同じ作業を繰り返していこう
出来上がったオープニングはこんな感じになるんだよ
ちょっとお猿には高度な技術だけど、覚えておいて損は無いと思うよ
フォトレタッチソフトの使い方は、自分で習得すべし
ク~ル