テープ素材や、「切り出しと転送」プラグインに対応していないファイルメディアは、「バッチ取り込み」で素材を差し替える事は出来ないんだ
だから、編集で実際に編集で使用した部分だけ取り込むということは出来ないので、容量の節約にはならないんだね
でも、最近のHDDは容量が大きいので、その辺りはさほど心配する必要はないと思うよ
方法はいくつかあるけど、僕が実際に検証した中で、一番効率が良いと思った方法を紹介するね
もっと、いい方法を知っている人がいたら教えてね
まず、コンプレッサーの章で説明したように、元の素材をオンラインで使用する最高画質で変換保存しよう
素材の保存先は”プロジェクト名”フォルダーの中に”ProRes422(HQ)”フォルダーを作ったりして管理しやすいようにしておこう
FCPの新規プロジェクトを開いて、保存した最高画質素材をブラウザ上に読み込もう
このプロジェクトは素材を並べるだけの仮のものなので、名前を付ける必要はないよ
続いて素材を全て選択して『ファイル」メニューから「メディアマネージャー」選択してウィンドウを開こう
「複製したクリップが参照しているメディアを:」のポップアップメニューで「再圧縮する」を選択
「メディアの圧縮方式」のポップアップメニューから『OfflineRT HD (Photo JPEG)-29.97」を選択(素材のフレーム数にあわせる)
*30pと記されているもののフレーム数は、便宜上そう書かれているだけで、極僅かな例外を除いて、実際は29.97fpsのことがほとんど。不確かな場合は、カメラのマニュアルで確認しよう
この段階ではブラウザのクリップをまるまる選択しているので、以下の設定は関係ないよ
メディアファイル名の流用元は、ブラウザでクリップの名前を変更していなければ、どちらを選択しても同じだよ
メディアの保存先は、最初に作った”プロジェクト名”フォルダーに”OfflineRT”フォルダーを新規に作って指定しよう
「OK」を押すと、プロジェクトの保存画面が出るので、名前を”プロジェクト名(オフライン)”にして、任意のフォルダーを指定して「保存」ボタンを押そう
ブラウザ上に、新しいプロジェクトが出来るので、これで、オフライン編集を行うんだよ
最初にオリジナル素材を並べただけのプロジェクトは、この段階で保存せずに閉じていいよ
編集が終了したら、完成品のシーケンスを選択して、メディアマネージャーを開こう
「複製したクリップが参照しているメディアを:」のポップアップメニューで「オフラインに作成する」を選択
シーケンスの設定は、高画質で変換した素材と、全く同じものを選ぼう
ここからの設定は非常に重要
高画質素材の差し替えは、バッチ取り込みが利用出来ないので、メディアの再接続になるんだ
だから「選択範囲外のマスタークリップを含める」チェックボックスをオンにしておかないと、再接続で時間が狂ってしまう場合があるんだ
同じ理由で「複製した項目から不要なメディアを削除する」チェックボックスは外しておこう
メディアファイル名の流用元は、「クリップ名」を選択すると、オフラインの段階でクリップ名を変更した場合、新しいプロジェクトでメディアを再接続する時に、元のファイルを見つけられなくなってしまうんだ
オフラインの段階でクリップ名を変更しても、既存のファイル名自体は変更されないので、「既存のファイル名」にしておけば、ブラウザ上はクリップ名のままで、参照ファイルは既存のファイル名で検索してくれるよ
「OK」ボタンを押して、プロジェクトの保存画面で名前を”プロジェクト名(オンライン)”等、管理しやすいようにして任意のフォルダーに保存
ブラウザにオンライン用の新しいプロジェクトが出来たね
次に、新しいオンライン用のプロジェクトから、シーケンスを選択したら「ファイル」メニューから「メディアの再接続」を選択してウィンドウを開くんだ
「検索」ボタンを押して「再接続」ウィンドウから高画質素材を保存したフォルダーを指定
ウィンドウの下にある「全てのファイルを相対パスで再接続」チェックボックスがオンになっていれば、フォルダー内にある、同じファイル名のものは一括で選択してくれるよ
「選択」ボタンを押すと、上のウィンドーに表示されていたファイルが全て、下の「見つかったファイル」に表示されているはず
「接続」ボタンを押すと、シーケンスの素材が全て高画質のものに差し換わっているよ
こっから、色補正などの、オフライン素材では難しかった処理を加えて、完成作品になる訳だね
オリジナル素材から直接、オフライン用素材に変換、編集してから、オリジナルを高画質素材に変換して再接続という方法がない訳じゃないけれど、変換する作業自体は同じなので、シンプルさを考えると、ここで説明した方法がベストかな?て僕は思うよ
この方法は、違う種類のカメラで撮影した素材が、混在している場合にも有効だよ
コンプレッサーで別々に、統一したフォーマットで変換した素材を、まず同一のフォルダーに保存
次に、FCPの同じブラウザ上に並べて、再圧縮
後は、上で説明したのと全く同じプロセスで、オフライン編集が可能だよ
また、「切り出しと転送」が使えるけど、「OfflineRT」フォーマットを使いたい場合は、最高画質で切り出してんそうした後は、同じ方法でオフライン編集する事が出来るよ
これで、ロースペックのラップトップでもさくさく編集だよ
ク~ル?