昨日、日帰りゴールドコーストの追撮を終えて、つくづく監督不在の現場の難しさを痛感したんだ。監督からカット割り表や動きの説明ももらっているし、現地のスタッフは同じだし、みんな監督の意向も理解しているつもり。でもやっぱりそれでも個人個人で考え方って違うんだよね。
演出に明らかな間違いはあっても、正解は存在しないから、最後にOKを出せるのはやっぱり監督しかいないんだよね。僕達なりに頑張ってみるけど、やっぱり、素材が届いて監督のOKが出るまでは不安な気持ちが全くないわけじゃないんだ。
じゃあ、監督の資質って何だろう?僕の大好きな映画監督の一人、クリント・イーストウッドがインタビューの中で、こんな事を言っているんだ。
「監督はどんな質問、疑問に対しても明確な説明が出来なければならない。」
僕は全てはこの言葉に集約されてると思うんだ。映画って言うのは一人で作るものじゃなくて、チームで作るものだよね。監督はその字の通り、みんなを一つにまとめなきゃいけないんだ。
最近は技術の進歩のおかげで何もかも一人で作れたりしてしまうよね。映画だって、その気になればひとりで作るのは不可能じゃない。でもやっぱりいろんなスペシャリストがいろんな知恵を出し合って、それを昇華させた方が、はるかにいいものが出来るって思うんだ。
どんなにスタッフがたくさんいて、その道のスペシャリストがいたとしても、監督がそうしたい理由を理解しないで、撮影、編集に臨んでいたら、機械を使っているのと同じ、チームとしての意味が無いよね。
どんなシーン、どんなカット、どんなアングル、どんな照明、どんな演技にも全て意味があるはずなんだ、それを説明できないのは、監督としての資質が欠如しているって、僕は思うんだ。
スタッフだって、わからなかったらどんどん、監督に質問していけばいいと思う。納得がいかなければ、口論したっていいと思う。みんなで話し合って、戦って、納得しあって作っていく現場の方が、なあなあ、仲良し現場より、はるかに楽しいって思うんだ。
自分の思った事を説明するのが苦手な人だって、たくさんいると思うけど、それが監督の資質が無いって言うことじゃないから、勘違いしないでね。どんなに口下手だって、熱意があれば、思いを伝えることは絶対に出来るはずだから、まずは、口で発すること!!全てはそこから始まるんだね。
ク~ル!!?